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2025年12月27日土曜日

【プリンセッション・オーケストラ 第36話「風に揺れる」 おさらいレビュー】

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【おはなしのあらすじ】
すみれとりりは、プリンセスとして活動しながら、「プリンセスじゃないからこそできること」をしようとするまつりやなつとふれ合います。

すみれとりりは、トーマがミューチカラに還っていくのを見送りました。
そこに、みなも、かがり、ながせ、ナビーユが声をかけてきました。

みなもは、「まさか2人ともプリンセスになっちゃうなんて!」と手を組み合わせ、ながせは「でもでも結果オーライっす!」と両拳を握ります。
かがりは、「これからは一緒に、アリスピアを守るために戦ってくれますよね?」と笑顔を浮かべます。

しかしりりは、胸に手を当て、「わたし、みんなにひどいことしてたんですよ?」とうつむきます。
そして、「それなのに、今さら一緒になんていられるわけないじゃないですか!」と走り去っていきます。

すみれは、りりを呼び止めようとしたみなもへ、「ごめんなさい。まだ私たち、気持ちの整理がつかないみたいです」と謝ります。

すみれは、「アリスピアは必ず守っていきます。でも…あなたたちと一緒には…」と言い、りりの後を追って歩き出します。
そうして背中を向けたすみれは、「ごめんなさい」とふたたび告げ、その場を立ち去るのでした。

みなもたちは、「え…」と戸惑うのでした。

新たなプリンセスの誕生を祝福するみなもたちですが、今までの行いを悔やむすみれとりりは、素直に仲間となってはくれませんでした。
学校の図書室で、みなも、なつ、かがり、ながせは、そんなすみれとりりについて話し合っていました。

すみれは、カウンターで図書委員の業務をしています。

みなもは「うう…せっかく風花先輩たちと分かり合えたと思ったのに」と涙をたたえ、ながせは「なんでこうなるかなあ」と頭に手をやります。
ながせは、「別にあたしたち、気にしてないのに。ねえ?」とかがりへ話を振ります。
かがりは「少なくとも私はそうね」と言い、みなももかぶせ気味に「わ、わたしだって」と声を上げます。

なつは、「たぶんさ。こっちがどう思ってるかじゃなくて、向こうが自分を許せないんじゃないかな」と告げます。
そして、驚くみなもへ人差し指を立て、「あるでしょ。責任感とか、罪悪感とか、そういうのがさ」と手を広げます。
ながせは、音を立てて立ち上がり、「マジでかーっ! もっとバカになってもいいと思うんですけどー!」と叫びます。

そこに、すみれが、「しーっ!」と人差し指を唇に当てて、静かにするように注意します。
一同は、汗を垂らしながら、「すみません…」とそれぞれ謝るのでした。

すみれは、自分の聞こえる所であれこれフォローしようと考える一同へ苦笑します。
そして、鐘が鳴るのを聞いて、「閉館でーす!」と周りへ呼びかけます。
かがりは、「今あれこれ考えても答えは出ないわ。とりあえず教室に戻りましょう」と言います。
ながせは、「かがりパイセンがきれいにまとめよったー」と驚くと、みなも、かがりと一緒に席を立ちます。
なつは、少し考えながら、「でも、手を取り合う事をあきらめたくはないよね」とすみれを見つめるのでした。

本拠地で、白の女王は椅子に腰かけていました。
白の女王は、すみれとりりが去った本拠地を見て、「ここも広くなりましたね」と感慨深げにつぶやきます。
そして「結局、“頼れるのは己だけ”という事ですか」と自嘲気味にほほえみます。

『お別れの時です。白の女王!』
『わたしたちは騎士じゃなく、プリンセスとして咲いていく!』

白の女王は、すみれとりりがプリンセスとして覚醒した時の事を振り返ります。
そして、『2人の意思を尊重する』『強制はしない』といった自分の言葉や、自分の示した道ではなく、プリンセスとして咲く道を選択した2人の意思を思います。
白の女王は、「わたくしにとっては徒花だった…。そういう事なのでしょうね」と告げます。
そして、「いいでしょう。ならばアリスピアは、わたくしのみで守ってみせます」と続けます。

白の女王は、「たとえ、どんな犠牲を払おうとも。それが赤の女王との約定なのだから」と目を光らせて言います。

『手段を選んでられねえのさ!たとえ何を犠牲にしようとな!』
『進化は、誰の何よりも優先される。選ばれるべき強き者は、プリンセスか。それともバンド・スナッチか…。結果はそなたらが一番よく知っていよう』

そうして白の女王は、かつての赤の女王ドランたちと同じく、どんな犠牲を払ってもアリスピアを守る事をあらためて決意するのでした。

学校での掃除中、すみれは、教室の黒板を消していました。
そこに、クラスメイトの富良野まつりが声をかけてきました。

まつりは、すみれに並ぶと、黒板消しを手に取って、黒板を綺麗にし始めます。
すみれは、まつりへ「当番じゃないのにいいんですか?」とたずねます。

まつりは、メガネを光らせながら、「うん。風花さんってさー。2年の識辺かがりさんと仲いいの?」と聞きます。
すみれは、ぎこちなく視線をそらし、汗を浮かべながら、「ええ。同じ図書委員なので…」と答えます。

まつりは、「あの子、最近あっちでライブやってないよね。前はなまらでっかい会場でブイブイ言わせてたのに」と眉を下げます。

すみれは、「そうですね。色々といそがしいんじゃないでしょうか?」と答えます。
まつりは、「そっかー。おしいなあ。あのライブが見られないなんて」とすみれへ視線を向けます。

すみれは、まつりと並んで黒板消しをかけながら、「識辺さんのファンなんですか?」とたずねます。
まつりは、「あー。ファンというよりかは私、ライブそのものが好きなんだよねー」と言います。
そして、「自分じゃ歌もダンスもしないけど、ライブを見てると、元気出てくんのー」と続けます。

まつりは、「だからたまにね。自分の理想のライブはどんなんだべーって、妄想するんだよねー」と笑います。
すみれは、手を止めて、「それは…企画ということですか?」とたずねます。

まつりは、「あはは、できたらいいよねー! あっちの人たちと一緒に、でっかいライブイベントを立ち上げる!」と黒板消しをかかげます。
まつりは、チョークの粉でせき込みつつ、「まあ、『夢』だけど」と笑います。

すみれは、まつりへ「ステキな夢だと思います。実現するのが見てみたいですよ、私」と笑顔で告げます。
まつりは、「なんかその気になっちゃうねー。学年一の秀才に言われると」と照れくさそうに頭に手をやります。
まつりは、そのまま黒板消しを差し出すと「はい、お手伝い終わり。風花さん、したっけねー!」と手を上げて、去っていきます。
すみれは、元気なまつりの姿を見て、苦笑混じりに優しくほほえむのでした。

その頃、同じく掃除をしていたみなもとなつのクラスでは、1人の女子生徒が叫んでいました。
掃除大好きな女の子は、「感じる! 感じるぞ! 掃除の手が止まっている気配がどこからか!」とほうきを片手に息巻きます。
視線を向けられたみなもは「わたし、ちゃんとやってるしー」とほうきを動かし、なつも「ほ、ほらーワタシもー」と便乗してほうきを動かします。
掃除大好きな女の子は「おのれー。どこからー!」と叫び、そんな女の子の後ろを、まつりが歩いていくのでした。

夕暮れの中、学校から帰るなつとみなもは、川の土手を歩いていました。

なつは、「しっかし、なんだね。ヤツの掃除にかける想いはなんなんかなあ。ほとばしるくらいに熱いわー」と言います。
みなもは、「お名前なんだっけ?」と掃除大好きなクラスメイトの名前をたずねます。
そんな時、なつは、「おっ」と声を上げます。

みなもは「思い出した?」と聞きますが、なつは「ごめん、先帰ってて」と土手を駆け下りていきます。

なつは、みなもから「どうしたの?」とたずねられ、「弁当箱忘れてきたっぽい。取ーりに戻るー」と手を上げます。

みなもは、「どこに忘れてきたのかなあ、お弁当箱」と汗を垂らした後、「しょうがない。早く帰って、りっくんの相手してあげよーっと」となつと別れるのでした。

りりは、川のほとりのベンチで、くもった表情で座っていました。
そこへ、みなもと別れたなつがやって来て、「なーにしてんの。こんなとこで」と声をかけます。
りりは、なつの顔を見て、「えっと、あの人たちといた…」とつぶやきます。
なつは、「顔は覚えててくれたか」と頭に手をやった後、「こんにちは。友人Aって感じです」と人差し指を立てて、ポーズをキメます。

なつは、りりの横に腰かけつつ、「大丈夫。今はみなもたちいないからー。いたら話しにくいっしょ」と笑います。
りりは、そんななつから距離を取って、座り直します。
なつは、「あらためてよろしくね。風花りりちゃん。アタシ、陽ノ下なつ」と歯を見せて笑いつつ、握手のために手を伸ばします。
しかしりりは、握手を返さず、2人の間を風が吹き抜けます。

りりは、しばらく間を置いて「わたしに何の用ですか?」とたずね、なつは、「不必要な接触は避けるタイプかあ。そかそか…」と肩を落とします。
なつは、「たまたま見かけたから気になってね。こんなとこに一人でなにしてたの?」と聞き、りりと交流を試みます。
りりは、目を合わせずに「ちょっと考え事です」と言い、なつは、「みなもたちの事?」とたずねます。

『ごめんね。なっち。わたし、今日はちょっとテンション低くて』
『それはプリンセスの事で?』

なつは、持ち前のカンの良さで、みなもの時と同じくりりのお悩みを当てます。
そして、横目で視線を向けてくるりりへ「まだ、みなもたちとどう接していいか分からない?」とたずねます。
りりは「それは…」と口ごもりますが、なつは「いいよ。アタシはいないもんだと思って、独り言みたいに話してくれて」と席を立ちます。
ベンチの後ろに回ったなつは、しゃがんで目線を下げた後、「口に出すことで整理できる気持ちもあるだろうし」とりりを見上げます。

りりは、なつの気づかいを感じ、息を吐くと、意を決したように語り始めます。

りりは、「わたしたちは、あの人たちの敵だったから。ひどいことばっかりしてたから。一緒にいちゃいけないんです」とつぶやきます。
そして、「プリンセスになれたからって、やっぱりわたしたちは、あの人たちとは違くて」とこぼします。

なつは、立ち上がった後、「みなもたちはそんなこと、ちっとも思っちゃいないよ。『みんなでプリンセスやりたい』って願ってる」と笑います。
直後なつは、しゃがみ込み、「あああ、いないものと思ってねー?」と汗を垂らします。

りりは、タブレットの上に置いた手に力を入れ、「今さら…今さらそんな優しさに甘えられるわけないじゃないですか」と目を伏せます。
そして、「だからわたしたちは、わたしたちだけでアリスピアを守らなきゃいけないんです」と思いつめたように言います。
なつは、自分の立ち位置や立ち場の変化に戸惑う、風に揺れるようなりりの想いを感じます。
そして、間を置いた後、「正直言うとさ。アタシ、りりちゃんたちがうらやましい」と力なく笑います。

りりは、「うらやましい」という意外な言葉を受け、聞き返します。
なつは「そ。みなもがプリンセスだって知ってから、『全力で助けになろう』って心に決めたけど。本音はアタシ…あの子たちと一緒に戦いたかったんだよね」と瞳を揺らがせます。

りりは、目を見開きます。
そして、自分たちとの戦いの前に、みなもたちがなつを離れさせた事や、すみれがそんななつを“部外者”と言い表した事を思います。

なつは、ベンチの陰で顔をうつむかせながら、りりへ自分の気持ちを吐露します。

「でも、どこまで行ってもアタシは友人Aで。プリンセスじゃないから」
「みなもたちを直接助けてあげられる力のある、りりちゃんたちがうらやましい」
「だけどね。プリンセスじゃないからこそ、できることだってある」
「みなもたちとりりちゃんたちをつなぐ、手を取り合う架け橋になれるかもしれない。アタシはそうありたい!」

立ち上がったなつは、前を向いて、空を見上げ、太陽と目を合わせながら、決意を口にします。
りりは、そんななつを見て、息をのみ、瞳を揺らがせます。

なつは、「なーんつって。やっぱ難しいかあ」と照れくさそうに頭に手をやり、りりは、そんななつから顔をそむけ、頬を赤らめます。
なつは、手でピストルを作ると、りりをロックオンするように指差し、「でーも、あきらめないからねー」と言います。
そして「りりちゃん。また口説きに来るからね。しーゆー!」とウインクし、“イイ女”らしくキメます。

そうしてなつは、ライブで歌った曲を鼻歌で歌いながら、大きく手を振って去っていきます。

りりは、どことなく晴れやかななつの後ろ姿を見送ります。
そして、なつとのふれ合いの中で受け取った、なつの言葉と温もりを思います。
陽だまりのようななつから、元気と勇気、前に進む力をもらったりりは、「手を…取り合って」とつぶやくのでした。

その頃、アリスピアで、まつりは歩いていました。
まつりは、「ライブやるとなると、どこがいいんだろうなあ」と拳を握ります。
まつりは、今までにないくらい大きな、アリスピア全体を巻き込むようなライブの開催場所を考えていたのでした。

その後まつりは、塔のある公園を訪れ、指でフレームを作っていました。
まつりは、フレーム越しに野原をながめ、「ここだとライブっていうよりか、フリマとかいいかもね」と妄想を膨らませます。
そんな時、まつりは、近くにいた女の子、みかんに気づき、フレームを動かします。

まつりの視線に気づいたみかんは、ズババッとダッシュし、「自分のダンスに興味がおありですか?」「おありですね!」と笑顔を浮かべます。

みかんは、慌てるまつりへ「大丈夫です。未経験でも自分が優しく教えますから」と詰め寄り、まつりは「じゃなくて」と腕を振ります。
みかんは、キックを放ち、「なら、ダンスではなく、格闘技の方をご希望ですか? 自分と一緒に本場で武者修行してきます? 」と目を輝かせます。

結局、まつりは、「ごめんなさーい」とみかんから逃げるのでした。

まつりは、以前シンシアとプリンセスが戦った港に来ていました。

まつりは息を切らせながら、「すっごい圧の子だったあ。私、こういうの向いてないし」と格闘技の構えを取ります。

すると、港の真ん中の広場から声が聞こえてきました。

広場では、アリスピアンのグループを引き連れたカジが、「ここからいなくなれー。この場所は渡さないぞー」と手をばたつかせていました。
すると、もう一方のグループを引き連れたビジューが、「おいおい。早いもの勝ちなんて道理はないだろう」とカジに向き合います。
ビジューは、カジと言い合った後、「だったらダンスで勝負な。勝った方がここのキングな!」と告げます。
カジも、「おおー! ダンスならこっちのもんだ。ほら来いよダンス!」と拳を握って意気込みます。

2つのグループの会話を聞いていたまつりは、「なしてそこでダンス?」「てかどうなら勝ち? どうしたら負け?」とツッコみます。
2つのグループは、「負けねえぞ!」「いざ!」と一触即発の雰囲気になりますが、そこに「「こらこらこらこら」」と重なった声が飛んできました。

アリスピアンたちに声をかけたのは、えなとろなでした。
えなとろなは「ダンスは良いけど」「ケンカはダメダメ」とアリスピアンたちを止めるように手をかざします。
カジとビジューは「アネゴ」「お嬢」と声を上げ、まつりは「また妙な展開に…」とつぶやきます。
えなは「場所なんて一緒に使えば良いでしょ?」と告げ、ろなは「ダンスは戦うためのものじゃないでしょ?」と告げます。

カジは「でも〜」と言い、ビジューは「そりゃそうですが…」と言います。
えなとろなは、なかなかまとまらない話の雰囲気を感じ、「仕方ない」「こうなったら」「「ミュージックスタート!!」」と指を鳴らします。
そうして笑顔でウインクしたえなとろなは、息ピッタリのダンスをみんなへ披露します。
やがて、えなとろなのダンスを見てワクワクしたカジやビジューたちもダンスに加わっていき、みんなで一緒に楽しく踊ります。

まつりは、「スゴい! 私は今、ダンスで物事が解決する様を見てる…!」と拳を握るのでした。

その後、オレンジ色の空の下、水平線上の丸い光からの日差しを受けながら、まつりは、ベンチに体を投げ出していました。

まつりは、ダンスで物事が解決した一件を思い出し、「あんな世界観もあるんだなあ。アリスピアは広大だわ」と驚きのため息をつきます。
そして「でもそうだよね。ライブじゃなくともいいんだよね。心から楽しめる事ならなんだって」とミューチカラを湧き出させます。

まつりは、「そういうイベントやってみたいな。みんなの『好き』を一つに集めたような…」と、夢に思いをはせます。

その頃、本拠地では、モニターを開いた白の女王が、ミューチカラを湧き出させるまつりを見つけていました。
白の女王は、「この者のミューチカラ。今は弱くとも、そう遠くない未来…」とつぶやきます。
そして「悪しき芽は小さいうちにつみ取るべきでしょう」と、アリスピアの過剰なミューチカラを抑制する為に動き始めます。
白の女王は、手のひらに集めたエネルギーを握りつぶすと、「お行きなさい、ジャマスナーク」と告げます。

同じ頃、自宅で本を読んでいたすみれと、引き続き川のほとりで座っていたりりは、何かを感じます。

アリスピアでは、白の女王の力によって、まつりの周りの空が緑色へ変わっていました。
そして、うろたえるまつりの近くに、白いエネルギーが雷のように落ちます。
やがて落雷の砂煙の中から、ジャマスナークが姿を現しました。
橋の向こうで巨体を動かすジャマスナークを見て、まつりは驚くのでした。

アリスピアのポータルに到着したりりは、待っていたすみれへ「お姉ちゃん、これって…」と告げます。
すみれは、「ええ。すごく良くない感じ。たぶん、白の女王の気配」とかなたを見やります。
ポータルを出たすみれとりりは、急いで気配を感じる方へ走ります。

そうして目的地へたどり着いたすみれとりりは、ジャマスナークが進行しているのを発見しました。
また、すみれは、ジャマスナークの足元にまつりがいるのを見つけます。

すみれとりりは、まつりを助けるため、ジャマスナークに向き合います。
そして、歌のカケラを構えると「「お願い、トーマ!」」と告げ、変身します。

変身したヴィオラは高速で地面を走り、ネージュは高く空へジャンプします。

ネージュは、そのまま空中で回転すると、ジャマスナークの頭へかかと落としを当てます。
ヴィオラは、ジャマスナークが沈み込んだ隙をついて、まつりを抱えて退避します。

まつりを安全な所へ寝かせたヴィオラは、「待っていてくださいね。あなたのステキな夢。取り戻してきます」と笑顔を浮かべます。
そして、コブシの効いた歌声を響かせながら、ジャマスナークとの戦いに向かいます。
ジャマスナークは、手を刃へ変化させると、空中から降りてくるネージュを攻撃します。
ネージュは、途中でジャマスナークの動きに気づくと、雪の結晶を作りながら刃をかわし、ジャマスナークの横側へ転移します。

しかしジャマスナークは、背中からスピンをかけた弾丸を発射します。
そして、弾丸をネージュの目の前まで飛ばすと、弾丸の中からトゲを発射します。
ネージュは、トゲをかわそうと飛びのきますが、それでもトゲを避けきれません。
ヴィオラは、そんなネージュを空中で抱きかかえると、トゲの範囲から離脱します。

ヴィオラは、そのままネージュを空中で大きく回転させます。
そうして勢いをつけると手を離し、ネージュをジャマスナークの方へ飛ばします。
ネージュは、体勢を整えながら、足のヒールを先端にして飛び蹴りを放ちます。
ジャマスナークは、ネージュの強烈なキックを頭に受けて、よろけます。

合体技でジャマスナークの体勢をくずしたネージュは、着地した後、間髪入れずにジャマスナークへ走り出します。
そして、助走の勢いのまま、ジャマスナークへローリングソバットを放ちます。
しかしジャマスナークは、光のバリアを作り出し、ネージュのキックを防ぎます。
ネージュは、ヴィオラの所まで戻ると、「あのバリア、キライです!」と眉を立てます。

ヴィオラは、そんなネージュの前に出ると、ジャマスナークへ歩き始めます。
ジャマスナークは、近づいてくるヴィオラへ、両手の刃を連続で繰り出します。
ヴィオラは、刃の連続攻撃を、残像とともに最小限の動きでかわしていきます。
そして、一瞬のスキをついて、スミレの花をジャマスナークの額へ突き刺します。

ヴィオラは、額を押さえて叫ぶジャマスナークへ、「攻撃と同時には、バリアは張れないようですね」と告げます。
そして、ヴィオラとネージュは、必殺技を解き放ちます。

「「ヴィオラ クロス ネージュ クレイモアスマッシャー!!」」

ヴィオラとネージュの必殺技を受けたジャマスナークが消滅します。
そして、奪われたミューチカラがまつりへ戻っていきます。

ヴィオラは、ゆっくりと落ちてきたまつりの歌のカケラを受け止めます。
そうしてアリスピアを守れたヴィオラとネージュは、笑い合うのでした。

目を覚ましたまつりは、自分が野原で寝ていることに気づきました。
混乱するまつりですが、向こうの方に人影がいるのを見つけました。

人影に近づいたまつりは、人影がすみれたちであったことに気づき、「あの、私、どうにかなってたの分かりますー?」とたずねます。
すみれは、「怪物におそわれていたんです。でも…プリンセスが助けてくれたみたい」と答えます。
まつりは、『プリンセス』と聞いて納得しますが、続けてすみれたちがなぜここにいるのか、たずねます。

すみれは、答えに詰まり、りりは、そんなすみれを見ながら「たまたま…」と答えます。
まつりは、たまたま現場に出くわしたというすみれの説明を聞き、みったくない所を見られてしまったと恥ずかしがります。
そして、「プリンセスかー。絵的にキマるよねー」と手でフレームを作ります。

まつりは、フレームを動かしながら「うん、そうだ。『プリンセス』をテーマにしたイベントがやれるとしたら、ふさわしいステージは…」と妄想を膨らませます。
やがてまつりは、頭に指を当て、「キタキタ! なんか降りてきた!」と笑顔を輝かせます。
そして、「ごめん風花さん。私、ひらめいちゃったので。ありがとね!」と駆け出します。

すみれとりりは、目を丸くして、まつりを見送ります。

すみれは、プリンセスをテーマにした理想のイベントを企画しようとするまつりを見て、「ステキな夢。叶うと良いですね」とつぶやきます。

りりは、すみれの言葉を聞いて、『プリンセスじゃないからこそ、できることだってある』というなつの言葉を思い出し、うつむくのでした。

後日、アリスピアのプリンセス部屋で、みなも、なつ、かがり、ながせ、ナビーユは、顔を合わせていました。
ながせは、「はーっ!? ジャマスナークが現れたけど、プリンセスが倒してったー!?」と叫びます。
ナビーユは、「うん、聞いた話だけどね」と汗を浮かべます。

ながせは、「あたしじゃなーい!」と叫び、みなもとかがりを指差します。
みなもは「ノンノンノン!」と首を横に振り、かがりは「ちがうちがう!」と身を引きます。
ながせはナビーユを指差しますが、ナビーユは「いやいやいや、僕プリンセスじゃないし!」とツッコみます。

みなもは、苦笑い気味に「風花先輩たち…だよね?」と言います。
ながせは、うなった後、「こら、ナビ助! なんでいつもみたく、敵が出てきたら、耳ピーッってして教えてくれなかったのさ! 耳ピーッって」と詰め寄ります。
ナビーユは、手で耳を作ったながせへ、「だーから、ジャマスナークの発生は察知できないってば」と前回の出現時と同じように説明します。

ながせは、「むむー、ってことは風花パイセンたちには分かる…っつーこと?」と疑問を口にします。
かがりは、あごに指を当て、「なんにしてもマズいわね。ナビーユの耳が反応しないとなると、私たちでは駆けつけるのが遅くなる…」とつぶやきます。

みなもは、「同じプリンセスなのに、こんなにも距離が遠い…」とテーブルの上で拳をきつく握り込みます。
なつは、みなもの拳を見て、顔をうつむかせるのでした。

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